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    2006年6月〜7月の活動報告

    2005年7月25日(月)

    カテゴリー» その他の活動報告

    6月〜7月の活動報告

    6月10日、政治評論家の森田実先生を講師にお迎えして「第60回政経文化フォーラム」を開催致しました。この日のテーマは小泉首相の最大関心事である 郵政民営化問題。亀井久興の政治活動報告の後、森田実先生が郵政民営化が外圧によるものであることを、米国政府の年次改革要望書との関連を指摘しながら講 演しました。年次改革要望書とは毎年10月に米国政府が日本政府に対して提出している文書で、駐日米国大使館のホームページから政策関連文書→経済・通商 関連→規制改革要望書、と検索していくと見付けることができます。過去数年分の要望書が公開されていますが、ご参考までに昨年10月の分を添付しておきま す。
    日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書
    小泉政権の政策は郵政民営化のみでなく、金融・司法・医療制度改革等、多岐にわたってこの要望書が青写真になっていると専門家に指摘されており、非常に興味深い文書です。

    6月の政治活動は衆議院本会議で郵政民営化法案を否決することに全力を注いでいました。陳情で上京する地方の方々やメールでの励ましの他、全国特定郵便 局長会婦人会のデモ(6月14日)、郵便局ファンの会のデモ(7月4日)がそれぞれ行われ、私は街頭で激励を受けました。
    6月17日は国会の会期延長の本会議採決が行われた日ですが、この日はちょうど島根県人会(至:椿山荘)の開催日に当たっていました。民主党が会期延長 に反対し、本会議も長時間に及びましたが、食事時に休憩が入ったのでこの合間に出席しました。本会議再開後、休憩時間に飲酒した議員が問題になり、一騒動 あったことは皆様ご承知の通りです。

    7月5日はいよいよ衆議院本会議で郵政民営化法案の採決がありました。残念ながらあと一歩のところまで迫りながら否決すること はできませんでしたが、「5票差で辛うじて可決」という結果は自民党執行部や大手マスコミに大きな衝撃を与えたようで、この日を境にメディアの論調が一変 しました。私にとってこの「5票差」というのは驚くべきことではなく、まさに五分五分の勝負だと思っていました。1年ほど前からマスコミ関係者には「郵政 は政局にならざるを得ない。」と話していたのですが、閣議決定や国会提出されただけで郵政民営化が決まったかのような報道ぶりでしたから、メディアも読み が甘かったと言わざるを得ません。そして突然、「小泉政権の終焉が近付いている。」という論調に変わるのですから、報道とは随分いい加減なものだと思いま す。

    今、国民にとって優先すべき政治課題は郵政民営化ではありませんが、とにかく首相の頭にはそのことしかなく、私はあくまでも反 対の立場ですから、8月13日に閉会する今国会での私の政治活動は、引き続き郵政民営化反対の活動が中心になります。そしてこれは同時に健全な議会制民主 主義を取り戻す運動でもあります。首相の個人的執着に国民全員が振り回され、早急に解決すべき問題の議論が進まず、国民の代表である国会議員が「解散」の 言葉で恫喝されるという現在の状況は「異常」としか言いようがありません。衆議院本会議における51人の造反はそうした現状への批判であり、私を含め37 票の青票(反対票)は政治家としての信念の一票でした。参議院本会議での採決に向けて全く息の抜けない状況なので、引き続き皆様のご支援をよろしくお願い 申し上げます。

    第60回政経文化フォーラム

    第60回政経文化フォーラムその1第60回政経文化フォーラムその2

    第60回政経文化フォーラムその3第60回政経文化フォーラムその4

    全国特定郵便局長会婦人会のデモ

    全国特定郵便局長会婦人会のデモその1全国特定郵便局長会婦人会のデモその2

    崩壊する民主主義

    2005年6月17日(金)

    カテゴリー» 政治レポート

     今、日本の議会制民主主義は危機に陥っています。小泉首相は自民党総裁に就任した際、「自民党を改革する。さもなければぶっ壊す。」と宣言しましたが、 実は小泉首相が本当に壊しているものは自民党ではなく、民主主義そのものではないかと私は最近益々危機感を強めています。来年で25年になる議員生活の中 で、私は政府がこれほど強権政治に走っている姿を見たことがありません。今回の政治レポートでは、法案が成立するまでの日本の政治の仕組みについて説明し ながら、今自民党で起きていること、国会で起きていることについて率直にお話したいと思います。

    これまで国民の皆様は、最大与党の自民党と、自民党総裁が率いる政府(内閣)が激しくぶつかり合う姿をほとんど見たことがない でしょう。なぜならそれは、歴代の首相が独裁的にならずに自民党員の意見を聞き、党の幹部(自民党執行部)である三役(幹事長・政調会長・総務会長)が所 属議員の意見を集約して調整することで、それぞれの法案について多数の議員の賛同が得られるところまで政府が歩み寄るという民主的手続きを踏んでいたから です。つまり自民党の了承を得て政府が法案を国会に提出するということは、自民党議員の多数はその法案に賛成しているということを意味していました。党が 了承して国会に法案を提出した場合は本会議の採決時に「党議拘束」がかかるので、自民党議員である以上、賛成票を投じざるを得なくなります。ではその法案 には最後まで反対だったが、党内の多数決で敗れてしまった自民党議員はどうするのかといえば、滅多にないことですが、本会議を欠席するのです。これは一国 会議員としてのせめてもの抵抗であり、意思表示の手段として時として許されてきた慣習です。

    憲法で定められた立法府は国会ですが、野党がいくら国会で法案に反対しても、与党がまとまって法案に賛成すればその法案は成立 してしまいます。野党ができることは、法案成立を止めることよりも意見を戦わせて修正を勝ち取るか、その意見を国民にアピールし、次の選挙で勝利を目指す ことしかありません。ですから実際には、法案が国会に提出される時点で与党の了承を取り付けられるかどうかが法案の成否を決めることになります。自民党の 「了承」にはこのような重要な意味がありますから、この過程は民主的に行われなければなりません。
    ところが今問題なのは、自民党執行部が小泉首相のイエスマンと化し、議員との意見調整を図ろうとしなくなったことです。自民党の党首である小泉首相は、 自分を党首に選んだのだからという理由で党内の意見に耳を傾けようとせず、執行部を叱咤しています。首相がしばしば「法案の修正はしません。」と記者会見 で発言するのは、「党員の意見は聞きません。」ということと同じ意味を持っています。けれども党員にとって、総裁を選ぶことと、法案の一つ一つに賛成する ということとはまったく次元の違う話です。小泉首相の言う「自民党を改革する。」というのは、「自民党の独裁者になる。」ということに等しく、これが現在 の党内対立の根底にあります。今自民党がどういう状態なのか、最近の例を二つ挙げてお話しましょう。
    まず一つは4月21日(木)の午後4時から行われた法務部会・人権擁護等調査会合同会議です。この日は平沢勝栄法務部会長と古 賀誠人権問題等調査会長が同席していました。衆議院補欠選挙の投票日を3日後に控え、公明党の選挙協力を取り付ける為に自民党と公明党執行部が人権擁護法 案の国会提出を約束したとの噂があり、なんとなくいつもと雰囲気が違います。廊下にはマスコミ関係者が集まり、室内には今まで会議に参加したことのない顔 ぶれも多く、予想外の人数に椅子を追加しなければならないほど部屋は混み合っていました。会議の冒頭で法案反対派の一人が「数で押し切ることはしないよう に。」と釘を刺し、真面目な議論が始まりました。ところが2時間を過ぎたところで突然、古賀調査会長が立ち上がり、時間もかなり経過したという理由で「私 に一任をお願いしたい。」と宣言、法案賛成派の議員からは拍手が沸き起こりました。そしてそのまま古賀氏とこの日だけ会議に現れた賛成派の議員は部屋から 退出してしまったのです。当然室内は騒然としました。結局平沢法務部会長の「法務部会はまだ閉会していない。」という判断で会議は続けられ、法務部会とし ては「一任了承せず。」ということで閉会しました。この一件はマスコミでも報道された通りです。
    ところが週が明けた4月25日(月)、翌日の政務調査会審議会(政審)の議題に人権擁護法案が載っていました。自民党の法案審 査は三段階になっており、部会→政審→総務会というそれぞれの過程で了承されて初めて党が正式に法案を了承したことになります。つまり政審に諮られるとい うことは、部会で了承されたということを意味します。驚いた反対派の議員数名が慌てて与謝野政調会長に申し入れをし、政審の議題にすることは阻止したので すが、現在も人権擁護法案は与謝野政調会長が預かったままです。本来は法務部会を開いて正々堂々と意見を戦わせ、法案への対応を決めていくべきものです が、党内における民主的議論はまだ再開されていません。
    それでも今のところ人権擁護法案は国会に提出されずに止まっています。一方党内の反対を押し切って提出されたのが、二つ目の例としてお話する郵政民営化法案です。

    ご存知の通り3月に予算が成立し、小泉政権は4月中に郵政民営化法案の国会提出を目指すとして自民党の了承取り付けを急ぎました。自民党の郵政合同部会 は4月5日(火)から連日開催されましたが、反対派の質問や意見に対して政府側から十分な回答が得られません。議論は平行線を辿り、4月18日(月)の午 後4時に始まった部会が延々と続いた午後9時頃、与謝野馨政調会長と園田博之合同部会座長が突然「執行部への一任」を宣言して騒然としました。この時点で の反対派と賛成派の割合は8対2程度です。当然収拾はつかず、部会は日付が変わって午前3時半まで続きます。そして再び与謝野政調会長と園田座長が「一 任」を宣言して退出し、今度は部屋に戻ってきません。私は合同部会の役員なので、会議を正常化させようと園田座長と話をしましたが、この日は会議が打ち切 りとなりました。

    翌日の午後に再び合同部会が招集されましたが、前日の騒動で執行部への不信感が募り、相変わらず意見が激しく対立します。この ような状況の中、執行部は「政府と法案について交渉することを一任された。」とメディアに向かって発言し、党五役(武部勤幹事長・与謝野馨政調会長・久間 章生総務会長・青木幹雄参議院議員会長・片山虎之助参議院幹事長)が集まって政府側と合意案をまとめてきました。いわば「見切り発車」です。そしてこの合 意案は、合同部会の了承を得ないまま政審に諮られました。私は政審の委員(18人います)ですからこの会議にも出席していましたが、法案への賛成の意見を 述べた議員は全くありませんでした。それでも与謝野政調会長と司会役の柳沢政調会長代理は政審で了承されたと宣言し、最後の関門である総務会に法案を上げ たのです。合同部会では8割の議員が反対、政審では委員全員が反対という法案ですから、当然法案が了承されるわけはありません。これが総務会で「政府案を 提出することは了承するが、法案の中身は了承せず。」、「党議拘束はまだかかっていない。」という結論に至った背景です。

    実は国会への法案提出権というのはもともと憲法で内閣に与えられている権利ですから、法律上は政府が法案を提出すること自体に は自民党の了承をいちいち必要としません。つまり総務会の結論というのは、「自民党は法案の内容を了承しないが、政府が国会に提出するなら勝手にどう ぞ。」と言ったに等しいのです。党議拘束がかからないということは、自民党議員が個人の考えで自由に投票するので、郵政民営化に反対している野党の票と合 わされば法案は否決される可能性があります。小泉首相はどうしても郵政民営化法案を今国会で成立させたいようですから、自民党内の反対派の勢いが衰えず法 案が否決されそうな恐れがあるので、野党の反対を押し切って会期を延長し、反対する自民党議員に様々な圧力をかけてでも成立させようとしています。これが 今実際に国会で起こっていることなのです。

    自民党の反対派のほとんどの議員は、郵政事業を健全に発展させる為に結成されている郵政事業懇話会(綿貫民輔会長)に入会して いますから、この会の勢いが法案の成否を測る一つのバロメーターになります。メディアで郵政事業懇話会の総会が開催される度に出席した人数が報道される背 景には、「民営化法案に反対している議員がこれだけいます。」という意味があるわけで、だからニュースになるのです。郵政事業懇話会は自民党執行部が合同 部会を打ち切って法案を総務会まで進めた「少数決」による行動を、民主主義に反する行為として厳しく批判しています。

    さて、国会では連日郵政特別委員会において、政府が提出した郵政民営化法案が審議されています。郵政事業というのは総務省の所 管なので、本来この法案は国会の常任委員会として総務省関係の法案を扱う総務委員会で審議されるべきものでした。ところが総務委員会には民営化に反対する 議員が多い為、自民党執行部は小泉首相と相談の上で強引に「郵政民営化に関する特別委員会」を設置してしまいました。この国会運営について民主党と社民党 が強く反発し、審議拒否をしていたのは皆様ご承知の通りです。審議拒否といっても郵政特別委員会の設置自体を認めないということで、野党は特別委員の名簿 も提出していなかったのですから、その時点では委員会はまだ正式に発足していなかったのです。つまり与党と共産党議員だけが集まって委員長を選び、民主 党、社民党と話し合わずに法案審議をその場にいる人だけで進めようとしたこと自体が民主主義に反しており、国会運営として正常ではないのです。ただそうは 言っても共産党が審議に加わり、民主党や社民党もいつまでも「寝ている」わけにはいかないので、反対意見を主張しようと論戦の場に加わりました。

    郵政特別委員会の様子はテレビの国会中継で度々放映されていますから、どうぞご覧ください。郵政民営化に賛成の方も反対の方 も、なぜこの法案についてこんなに揉めているのか、直接議論を聞くことで論点が見えてくるでしょう。自民党内でいくら議論していても会議が公開されないの で、議論の中身はなかなか国民に伝わりません。法案の成否が国会の場に持ち込まれ論戦が繰り広げられることは、国会が立法府として本来の役割を求められて いるということでむしろよいことかもしれません。今回の郵政民営化法案は与党の了承が取れていないので、野党が反対の立場で、与党が賛成の立場で政府側 (担当大臣)に質問するといういつもの構図とは違っており、国民にとって興味深いことだと思います。

    郵政民営化については賛成の方もいるでしょう。またこんな法案に時間を使うより他の問題を早くなんとかしてほしい、という方も 大勢いるでしょう。私も同感です。今急いで郵政事業を民営化することよりも、他に議論すべき問題はいくらでもあります。世論を見ても国民の関心は景気対 策、社会保障政策、治安対策、外交等他の課題にあります。言い換えればこれだけ世論に反し野党ばかりか与党の多数の賛同も得られない法案を、首相の一存で 国会に提出して会期日数を使い切ってしまうこと自体がまず政府の大暴走であり、民主政治とは言えないのです。けれども小泉首相は内閣支持率がある程度維持 されている限り、この暴走をまだまだ続けるでしょう。

    最後に「綿貫勉強会」についてお話しますが、これは政治の現状に危機意識を持つ自民党議員の有志が集まって勉強する「民主主義 と議会政治を考える会」であり、郵政民営化反対派の会合と同義ではありません。ただメンバーがかなり重複していることは事実です。綿貫議員は自民党幹事長 や衆議院議長を務められた自民党の良識を代表する存在として、党内でも尊敬を集めている長老です。その綿貫議員が現在の日本の政治を「民主主義の危機」と して非常に心配し、私も含めて多くの議員が同調しています。一番の問題は、国民の代表である国会議員が軽視されていることにあります。小泉政権は不透明に 選出した民間委員を経済財政諮問会議をはじめとする政府の審議会に加え、その審議会の答申に沿った政策を各役所に作らせています。それが政府案として与党 に示されるわけですが、与党としてはその中身をチェックし、修正できるものは修正して、その上で「了承」された法案が国会に提出されれば成立に努めること になります。この手続きは極めて重要で、これを無視すると政府の独走を許すことになります。

    言うまでもなく我が国はアメリカのような大統領制ではなく、議院内閣制であることが憲法で定められています。国民から選ばれた 国会議員で構成される国会は、国権の最高機関であることが明記されており、その国会が行政権の長である内閣総理大臣を指名するのです。小泉首相は自民党の 総裁として与党の支持を得て首相になっているのですから、重要な政策について与党の意見に耳を傾けるのは当然のことです。自分は自民党総裁なのだから自民 党議員はなんでも言うことを聞け、自分は首相なのだから立法府である国会も言うことを聞け、というのでは日本の議会政治、議院内閣制は成り立たなくなって しまいます。ここで民主的手続きが無視されるのであれば、これは日本の民主主義の危機と言わざるを得ないのです。冒頭でもお話しましたが、小泉首相は「自 民党を改革する。」というキャッチフレーズを掲げながら、自分に従う議員に踏絵を踏ませて役職を与え、独裁主義に突っ走るというとんでもない方向に向かっ ています。

    私のところには、人権擁護法案に反対するメールと郵政民営化に反対する手紙や葉書が、国民の皆様から毎日のように送られてきま す。私はこれが国民の声であると思います。今国会においては、多くの自民党議員の反対を無視して国会に提出されてしまった郵政民営化法案の成立を阻止し、 政府の暴走を止めることを私は最優先しています。そうしなければ政府の提出する法案は、世論に逆らっても押し切れば成立してしまうという危険な道筋を作る ことになります。もちろん人権擁護法案についても、党内の真面目な反対意見を無視して少数が強引に押し切る形での国会提出は認めるわけにはいきません。こ ちらの法案は民主主義の基本である「言論の自由」に関わる問題です。
    国民の皆様には、国民の利益を代表しているのは誰かということに注意し、政権を監視し、納得できない政策や政権には「NO」と 言い、自分達の利益を代表する国会議員を正しく選び、おかしな行動をとる議員は次の選挙で落とすということが求められています。民主主義(=国民主権)と いうのは、結局のところ国民が賢くなければ機能しません。今のような政治状況を作り出したのは、国民の信頼を失いつつある自民党の中で小泉首相が新鮮に見 えた為、「改革」という言葉に惑わされて内閣に高い支持率を与え続けたことや、国民が政治に無関心になったことが原因でしょう。自民党は派閥政治を批判さ れ、無党派層を増やしてしまいましたが、それでもまだ良識ある真面目な議員は少なからず存在しますし、若手も育っています。首相や政府が暴走するという危 機的な状況の中で、今派閥単位ではない、個々の議員による本来の政策論争が党内で展開され始めたのはよいことだと思います。郵政民営化法案について自民党 が最後まで「了承」しなかったのは、その一つの現れなのです。

    今自民党議員は個人の「良識」に従って行動しています。そして良識ある個々の議員は、政府や所属政党の圧力に負けずに堂々と行 動する為にも、国民の皆様のサポートを必要としています。次の選挙でも有権者の支持を集められるという自信が政治行動のベースになるのです。そういう意味 で国民には国民の役割が求められています。

    日本の崩壊しかけた民主主義を守る為には、まさにこれからが正念場です。

    2005年4月30日(土)

    2005年4月30日(土)

    カテゴリー» その他の活動報告

    今年は私の専門分野や地元に関連する案件が次々と発生し、大変忙しい日々を送っております。

    ざっと挙げてみますと新年早々、自民党の安部晋三氏と中川昭一氏を巻き込んで始まったNHKと朝日新聞の対立、それに続くNHKの不祥事と受信料不払い の問題、そしてニッポン放送株をめぐるライブドアとフジテレビの争い… これらは全て私が会長を務める自民党電気通信調査会(電気通信政策と電波・放送政 策を所管とする調査会)の担当分野です。当事者を呼んでのヒアリング等、状況把握に追われる日々でした。M&Aについては法務行政や金融行政に関すること であり、今回問題になった株式市場における時間外取引や企業の敵対的買収を防ぐ政策は他の部会の担当ですが、株式取得による外資のメディア支配の規制等、 メディアの公共性を守る政策については電気通信調査会で議論を重ねました。総務省とも相談し、これまでの直接規制に加えて外資の日本国内子会社による放送 会社の株式取得を制限する、いわゆる間接規制の仕組みを設ける為の法改正を行うことにしました。

    それから竹島問題。現在私は比例区選出の議員ですが、もともと島根県が選挙区ですから私にとってこれは地元の問題です。つまり 他の地元選出議員と同様に、島根県の政策については県の東京事務所や地方議会の方々から常に陳情や報告を受ける立場であり、「竹島の日」の制定についても 事前に説明を受けておりました。県側の説明としては、竹島の問題は同じく領土問題である北方領土に比べると国民の認知度が極めて低いので、教科書への記載 を求めるとともに、まずは問題の存在を国民に知らせる為にも「竹島の日」を制定するとのことでした。「竹島の日」については韓国側の抗議活動等、メディア でも一斉に取り上げられたので、国民に対する認知度は県が考えていたように一気に高まったと思います。日韓共催のワールドカップを契機に両国の文化交流が 深まり、最近は韓流ブームとも言われていますが、だからといって未解決の問題が消えてなくなるわけではありません。島根県選出の議員には知名度のある方 (青木幹雄参議院自民党議員会長、細田博之官房長官等)が多いのですが、竹島問題については態度を保留されているようです。私は政治家として政治的信条は 明確にすることをモットーとしておりますので、日韓関係の重要性は十分に理解した上で、竹島問題についても主張すべきは主張し、島根県を応援していきたい と思います。

    さて、竹島問題がニュースになったのは3月でしたが、4月に入ると今度は郵政民営化問題が政府案の国会提出を巡って一つの山場 を迎えました。今更申し上げるまでもありませんが、私は郵政事業の民営化には一貫して反対しており、今まで多くの同僚議員と共に正論を主張してきました。 自民党郵政事業懇話会幹事長として綿貫民輔会長と行動を共にしており、綿貫勉強会の世話人の一人でもあります。ゴールデンウィーク前はニュースでも報道さ れた通り、連日深夜まで自民党の郵政合同部会が続きました。合同部会では反対派が圧倒的多数であった為、政府は法案内容について自民党の了承を得られずに 国会に郵政民営化法案を提出しました。自民党の総務会でも党議拘束はかかっていないことを確認しており、実態は政府が独自に法案提出したのと等しい状況に なっています。郵政民営化法案は政局に関わる大きな政治問題ですから、これからいよいよ緊張した忙しい日々が続きそうです。

    最後に国際関係については愛知万博が始まり、ノルウェーナショナルデーとスイスナショナルデーの式典・レセプションに参加する 為、4月中に2回、現地に足を運びました。私は両国との友好議員連盟の会長を務めているので、来日したノルウェーの皇太子やスイスの大統領と懇談致しまし た。

    国会議員になって25年近く経ちますが今年前半は特別に慌しく、この日々は当分続きそうです。

    シュミート大統領との昼食会
    シュミート大統領との昼食会

    2005年1月31日(月)

    2005年1月31日(月)

    カテゴリー» その他の活動報告

     例年のことではありますが、昨年末は連日、税制調査会に出席して税制改正作業に取り組み、すぐに予算編成が続き、慌しく新年を迎えてしまいました。

     さて、いよいよ通常国会が開会しました。今国会では郵政民営化問題が大きな争点とされ、山場を迎えます。郵政事業の民営化に小泉首相が執着しているのは 国民の多くが知るところですが、なぜ民営化した方がよいのか、それによって国民はどのような恩恵を受けるのか、という点について首相からは一切説明があり ません。いくら「改革の本丸」と言われても、その改革で世の中がよい方向に向かわなければ意味がないのです。私は郵政事業の民営化に絶対反対ですから、今 後の活動としては民営化を阻止することに引き続き力を注いでいく所存です。私には民営化に反対する明確な理由があります。一言で言えば郵政民営化問題とい うのは特定の団体の利益が云々というような小さな話ではなく、まさに国益に関わる話であり、国民の皆さんが郵便局に預けている莫大な貯金がどこに消えてし まうのか、という話なのですが、詳しくは政治レポートに述べましたので、そちらをご覧ください。

     さて、私が会長を務める自民党電気通信調査会は電気通信政策と電波・放送政策を扱うところですが、新年早々、自民党の安部氏と 中川氏を巻き込んでNHKと朝日新聞が争い始めました。朝日新聞の報道内容について真相を知るのは当事者のみであり、まずは事実関係を調査しなければなり ません。果たして報道内容は事実に基づいた正確なものであったのか。名指しされた両議員は朝日新聞に対して猛烈に抗議しており、朝日新聞には報道した以 上、両議員の質問に回答する責任があります。電気通信調査会では先日、昨年来多くの問題を起こしているNHKから今後の改革についてのヒアリングを行いま したが、その際にこの問題についても活発な意見交換がありました。
    郵政のみでなく、その他の重要課題でも忙しい日々が続きそうです。

     最後に外交についてですが、各国との友好議員連盟の活動には積極的に参加しています。アメリカでは新ブッシュ政権が発足し、ベーカー駐日米国大使の任期 もまもなく終了します。先日はベーカー大使の歓送レセプションに出席致しました。2月にはノルウェー国会議長が訪日予定なので、日本・ノルウェー友好議員 連盟会長としての仕事もあります。

    今年も忙しい一年になりそうです。

    ベーカー大使歓送レセプション
    ベーカー大使歓送レセプション

    郵政民営化に反対する理由2

    2005年1月31日(月)

    カテゴリー» 政治レポート

     今国会で最大の争点となるのは、なんといっても郵政民営化問題です。小泉首相は若い頃から郵政事業の民営化に異常なほど執着しており、国会答弁でもこの 問題になると、すぐに興奮して絶叫するのは皆さんご存知の通りです。その割には国民の関心度は低く、むしろ経済や年金問題、イラクへの自衛隊派遣や憲法改 正問題等、人々の関心は別のところにあるように思います。通常国会が開会しましたが、郵政事業の民営化には野党のみでなく、自民党議員の多くが反対してい ます。かつての国鉄のように赤字経営に苦しんだりストを繰り返しているわけでもなく、郵政事業を民営化してほしいという強い声は、国民からは全く聞こえて きません。それどころか、私の事務所には「郵便局を民営化しないでほしい。民営化されれば統廃合が進み、私達の町は益々過疎化が進んでしまう。鉄道の駅も 無人化されたり廃止されたりした上に、今度は郵便局まで奪おうというのか。」という切実な陳情書が多数送られてきています。つまり郵政民営化というのは、 小泉首相を中心とするごく少数派が進めようとしている政策であり、だからこそ野党ばかりか与党自民党の理解も得られず、調整が難航しているのです。自民党 が党として郵政民営化を公約に入れたり認めたりしたことは今まで一度もありません。どう民営化するか、という方法論ではなく、郵政事業の民営化そのものに 反対している私のような議員が、党内には少なからずいます。ですから「まず民営化ありき」という政府(内閣)の論調は非常に不快です。
    この問題に関する今までの経緯については、昨年11月に日本再生会議で行った講演の記録を是非お読みください。日本再生会議(自民党有志議員による政策勉強会)では、メディアで伝えられていない内容を色々とお話しましたので、皆さんにも郵政民営化問題の真相をご理解いただければと思います。

     郵政事業の民営化に反対すると、特定郵便局長会や郵政職員の労働組合等、一部の団体の利益を守ろうとしているかのように報道されたり、公務員の給与削減 に民営化は不可欠であると大手マスコミは書き立てるのですが、間違った情報を元に国民に判断させるという世論操作が行われるのは、大変恐ろしいことです。
     実際には郵政事業に税金は投入されていませんし、税金を使わなくて済むように三事業(郵便・貯金・保険)一体で経営されているのであり、これを切り離し たら郵便事業が成り立たなくなるのは目に見えています。離島から航空機に乗せて運ばれる郵便物と東京都内で配送される郵便物にかかる経費が異なるのは常識 で考えれば当たり前であり、全国どこに住んでいても差別せず、同じ料金で均一なサービス(ユニバーサルサービス)を提供できるのは、郵便事業を国が行って いるからです。小泉首相は「官から民へ」と言いますが、郵便事業は「民」ではできないから「官」がやるのであり、全てビジネスの論理で政治を行ったらとん でもないことになってしまいます。
    ですから郵便事業自体はビジネスとして儲かるものではありませんが、貯金や保険事業と一体で経営することで赤字を補い、税金を投入しなくても健全に運営 されているのが今の郵便局です。これをそれぞれの業務に分社化し、さらに窓口ネットワーク会社などという不可解なものまで作って4分社化するという政府案 は、到底受け入れられるものではありません。窓口ネットワーク会社というのは、政府の説明によると郵便局の窓口を運営するだけの会社ですから、他の3会社 からの委託料以外にはビジネスとして全く収入源がなく、赤字が山積するのは今から目に見えています。それでも郵便局を減らさずに現状を維持しようとすれ ば、この奇妙な会社や郵便会社に政府の責任として莫大な税金が投入される日がくるかもしれません。またシステム構築にも膨大なコストがかかります。どうし てここまでして郵政事業を民営化したいのか、私には本当に理解できません。

     これは一体どういうことなのか。実は郵政民営化問題というのは、国益を賭けた戦いなのです。今郵便局に預けられている皆さんの 貯金は郵便局が国営である為、民間企業にとっては手を付けたくても手を付けられないお金です。そしてこのお金は日本国債の購入や公共事業等、第二の国家予 算(財政投融資)とも言われながら日本の国の為に使われています。このお金の使途を見直し、無駄をなくすことはもちろん必要でしょう。けれどもそこに国民 の貯金があり、そのお金が自国の為に投資されることは悪ではありません。一方この莫大な資金を民間企業、特に外資系企業が虎視眈々と狙っています。もし貯 金や保険事業が民営化された場合、一民間企業となった新会社が将来どこかの外資系企業に買収されて〇〇ジャパンというような社名になり、皆さんの貯金が海 外に流出することになるかもしれません。小泉政権は民営会社であった長銀を国有化して莫大な税金(約8兆円)を投入し、その後安値で外資系企業に売却しま した。その会社の株主であるアメリカの投資家達は、この銀行を新生銀行と名称を変えて株式市場に上場し、巨額の利益を得ています。その一方で健全に運営さ れている郵政事業を与党にも野党にも反対されながら、無理矢理民営化しようとしています。果たして小泉首相と竹中経済財政政策担当大臣は、本当に日本の国 益を考えて政治を行っているのかと疑問に思わざるを得ません。政府には郵政民営化によって具体的に国民にどのような利益があるのか、明確に説明する責任が あります。ただ「改革の本丸」と叫ぶだけでは全く説明になりません。

     私は小泉政権を批判していますが、それでも自民党員です。小泉首相が「抵抗勢力」と批判する自民党の議員には、しっかりと政策 を持ち、正論で勝負している人達が多数います。一時、「毒まんじゅう」を食べたなどとマスコミに揶揄されたのは権力に迎合する側の議員であり、「抵抗勢 力」という言葉がしばしば悪役のように使われていますが、実は抵抗すること、反対意見を述べることの方がよっぽど難しいのです。

     イラクの自衛隊派遣の問題にしても、党内に慎重論は存在しています。現在の政府と与党の対立は、反対意見に全く耳を貸さずに強引に閣議決定していく小泉 首相の政治姿勢が招いたものであり、この軋轢は郵政民営化問題をめぐって更に深刻化するでしょう。私は国民の皆さんに正確な情報を伝える為にホームページ を活用していきますので、国益を守れるよう皆様の一層のご支援をよろしくお願い申し上げます。