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    郵政民営化に反対する理由1

     小泉首相にとって長年にわたる執念とも言うべき最大のテーマが郵政事業の民営化です。けれども私は郵政事業の民営化は全く必要 ないと考えています。重要なのは、郵政事業を民営化したら国民にどのような利益があるのかという「結果」ですが、この点について小泉首相は全く説明をしていません。何の為の郵政民営化か、という議論なしに改革を進めるわけにはいきません。私がなぜ郵政民営化に反対するのか、その理由を以下に述べたいと思います。
     国の事業を民営化する時、私達が議論しなければならないのは何を「官」に任せ、何を「民」に任せるべきか、という役割分担です。小泉政権は「官から民 へ」をキャッチフレーズに改革を進めようとしています。本来「民」がやるべき仕事を「官」がやっているのであれば民営化しても構いませんが、「民」がやっ ても利益は出ないけれども、国民にとって必要な仕事は「官」がやらなければなりません。したがって官と民との役割分担を明確にすることがこの議論の出発点 だと思います。
     郵政事業は郵便・貯金・保険の三事業が一体として運営されており、地方においてはなくてはならない生活インフラの一部になっています。もし民営化されれ ば、採算の合わない郵便局は統廃合されることになり、現在のような地域格差のない均一なサービスや料金は維持できなくなるでしょう。ちなみに自由競争で知 られるアメリカでさえ、郵便事業は国営で行われています。
     かつての国鉄のように莫大な赤字を抱え、国の財政支援がなければ成り立たなくなっているのなら不採算部分を切り捨てて民営化するのもわかります。けれども郵政事業は税金の投入を全く必要としない健全な経営を続けており、国鉄民営化の時とは状況が全く違うのです。
     私が一番理解できないのは、巨額の不良債権を抱えた民間の金融機関に公的資金を注入して一時国有化した上、安値で民間、しかも外資に売却しておきなが ら、なぜ国営で税金の投入なく健全に回っているものを民営化する必要があるのかということです。貯金と保険を合わせると350兆円を超える巨額の資金を運 用している郵政事業を民営化し、その資金を取り込もうとしている外資の戦略が働いているように私には思えてなりません。日本の金融をコントロールすること ができれば、金融を通じて自己資本の少ない日本の産業を支配することが可能になります。貯金や保険のお金は利用者の零細なお金の集積なのですから、外国に 流れ出すのではなく、国益の為に有効に使われるべきだと私は考えます。
     また郵貯資金は大量の国債を引き受けています。これからますます国債の発行が増えそうな時に郵政を民営化すれば国債の消化がうまくいかなくなり、国債価 格の下落、更には長期金利の上昇を引き起こし、多額の借り入れをしている企業は金利負担に耐えられなくなります。また民間の金融機関は国債を大量に保有し ていますから、国債が下落すれば第二の金融危機を招き、日本経済は大混乱に陥るでしょう。
     小泉内閣の政策とりわけ郵政民営化に反対すると、マスコミは「抵抗勢力」という言葉で安易に片付けようとしますが、私は国益と国民の生活を考えて反対しています。国民にとってあまりメリットのない政策にこれ以上エネルギーを使うのは意味がないと私は思います。