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    安倍政権の陰り

     安倍首相は安全保障関連法の成立以降、経済のことばかり言っているが、アベノミクスなるものもいよいよ破綻寸前のような状況になってきていると私は思う。一部の大企業が収益を上げているのは間違いないし、株高で潤っている人達がいるのも間違いない。ただ株式市場だってどこでどう動くかわからない。まだ円安が続いているように見えるが、円−ドルの関係、円−ユーロの関係だけを見ていると円安になっているが、その他の国の通貨と円との関係を見ているともう既に円高に向かっている。今の流れが変わってくると政府や日銀がどんなに円安に誘導しようとしても限界が来るだろう。

     安倍首相は最近、「一億総活躍社会」を目指すと言うが、何を言おうとしているのかさっぱりわからない。そんなことよりも私が以前から主張しているように「一億総中流社会」を再構築する方がよほどイメージとしてハッキリしていると思う。一方では2020年度にGDP600兆円を実現させると表明している。名目で3%程度の経済成長が続けば可能だと言っているが、どうやって3%成長に持っていくのかその手順が全く見えない。やはり個人消費が安定的に伸びていくことにならなければGDPが大きくなるはずがない。その為に具体的に何をやるのかが明確になってこなければいけない。格差がどんどん広がって、しかも地方が疲弊している状況の中で「一億総活躍社会」と言われてもピンと来ない。

     抽象的なことばかり言って日本をどういう国にするのかが明確に示されていないが、その一方でアメリカの言うことだけは聞いている。TPPにしても原発再稼働にしても、CSIS(戦略国際問題研究所)のジャパンハンドラーズと言われるような人達が当初から日本に対して要求していることをシナリオ通りに進めている。リチャード・アーミテージ元米国務副長官とジョセフ・ナイ元米国防次官補が3年前に出した「第3次アーミテージ・ナイリポート」の中で書かれたことをそのままやっているだけではないかと先の国会審議でも指摘されていたが、まさにそういうことである。

     更に国際情勢を見ていくと、アメリカの力が落ちていることは間違いない。反面、ロシアのプーチンと中国の習近平の2人が次の覇権というか、自分達を中心にした世界をつくるという野心がはっきり見えてきている。中国とロシアとこれからどう付き合っていくかも日本にとって大きな問題である。アメリカと一緒になっていればよいということではもはや解決できない。台湾、ASEAN、インドなどアジアの自由主義国との関係をもっと強めて信頼関係を構築し、中国に対してもロシアに対しても、またアメリカに対しても堂々と物が言えるようなアジアの一つのまとまりをつくっていくことが大事である。これは日本一国だけでできるわけではない。アジアにおいて同じ自由主義、民主主義を基本とする国と連携を強めていくことが急務ではなかろうか。

     色々考えてみると今の安倍内閣、自民党がこれからどうなってしまうのか不安ばかりが強くなる。与党の国会議員も安倍内閣をサポートしてさえいればよいというのではなく、激動する国際情勢をしっかり見極め、過去の歴史に学び、新しい方向を見出していかなくてはならない時だと思う。