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    郵政民営化に反対する理由2

     今国会で最大の争点となるのは、なんといっても郵政民営化問題です。小泉首相は若い頃から郵政事業の民営化に異常なほど執着しており、国会答弁でもこの 問題になると、すぐに興奮して絶叫するのは皆さんご存知の通りです。その割には国民の関心度は低く、むしろ経済や年金問題、イラクへの自衛隊派遣や憲法改 正問題等、人々の関心は別のところにあるように思います。通常国会が開会しましたが、郵政事業の民営化には野党のみでなく、自民党議員の多くが反対してい ます。かつての国鉄のように赤字経営に苦しんだりストを繰り返しているわけでもなく、郵政事業を民営化してほしいという強い声は、国民からは全く聞こえて きません。それどころか、私の事務所には「郵便局を民営化しないでほしい。民営化されれば統廃合が進み、私達の町は益々過疎化が進んでしまう。鉄道の駅も 無人化されたり廃止されたりした上に、今度は郵便局まで奪おうというのか。」という切実な陳情書が多数送られてきています。つまり郵政民営化というのは、 小泉首相を中心とするごく少数派が進めようとしている政策であり、だからこそ野党ばかりか与党自民党の理解も得られず、調整が難航しているのです。自民党 が党として郵政民営化を公約に入れたり認めたりしたことは今まで一度もありません。どう民営化するか、という方法論ではなく、郵政事業の民営化そのものに 反対している私のような議員が、党内には少なからずいます。ですから「まず民営化ありき」という政府(内閣)の論調は非常に不快です。
    この問題に関する今までの経緯については、昨年11月に日本再生会議で行った講演の記録を是非お読みください。日本再生会議(自民党有志議員による政策勉強会)では、メディアで伝えられていない内容を色々とお話しましたので、皆さんにも郵政民営化問題の真相をご理解いただければと思います。

     郵政事業の民営化に反対すると、特定郵便局長会や郵政職員の労働組合等、一部の団体の利益を守ろうとしているかのように報道されたり、公務員の給与削減 に民営化は不可欠であると大手マスコミは書き立てるのですが、間違った情報を元に国民に判断させるという世論操作が行われるのは、大変恐ろしいことです。
     実際には郵政事業に税金は投入されていませんし、税金を使わなくて済むように三事業(郵便・貯金・保険)一体で経営されているのであり、これを切り離し たら郵便事業が成り立たなくなるのは目に見えています。離島から航空機に乗せて運ばれる郵便物と東京都内で配送される郵便物にかかる経費が異なるのは常識 で考えれば当たり前であり、全国どこに住んでいても差別せず、同じ料金で均一なサービス(ユニバーサルサービス)を提供できるのは、郵便事業を国が行って いるからです。小泉首相は「官から民へ」と言いますが、郵便事業は「民」ではできないから「官」がやるのであり、全てビジネスの論理で政治を行ったらとん でもないことになってしまいます。
    ですから郵便事業自体はビジネスとして儲かるものではありませんが、貯金や保険事業と一体で経営することで赤字を補い、税金を投入しなくても健全に運営 されているのが今の郵便局です。これをそれぞれの業務に分社化し、さらに窓口ネットワーク会社などという不可解なものまで作って4分社化するという政府案 は、到底受け入れられるものではありません。窓口ネットワーク会社というのは、政府の説明によると郵便局の窓口を運営するだけの会社ですから、他の3会社 からの委託料以外にはビジネスとして全く収入源がなく、赤字が山積するのは今から目に見えています。それでも郵便局を減らさずに現状を維持しようとすれ ば、この奇妙な会社や郵便会社に政府の責任として莫大な税金が投入される日がくるかもしれません。またシステム構築にも膨大なコストがかかります。どうし てここまでして郵政事業を民営化したいのか、私には本当に理解できません。

     これは一体どういうことなのか。実は郵政民営化問題というのは、国益を賭けた戦いなのです。今郵便局に預けられている皆さんの 貯金は郵便局が国営である為、民間企業にとっては手を付けたくても手を付けられないお金です。そしてこのお金は日本国債の購入や公共事業等、第二の国家予 算(財政投融資)とも言われながら日本の国の為に使われています。このお金の使途を見直し、無駄をなくすことはもちろん必要でしょう。けれどもそこに国民 の貯金があり、そのお金が自国の為に投資されることは悪ではありません。一方この莫大な資金を民間企業、特に外資系企業が虎視眈々と狙っています。もし貯 金や保険事業が民営化された場合、一民間企業となった新会社が将来どこかの外資系企業に買収されて〇〇ジャパンというような社名になり、皆さんの貯金が海 外に流出することになるかもしれません。小泉政権は民営会社であった長銀を国有化して莫大な税金(約8兆円)を投入し、その後安値で外資系企業に売却しま した。その会社の株主であるアメリカの投資家達は、この銀行を新生銀行と名称を変えて株式市場に上場し、巨額の利益を得ています。その一方で健全に運営さ れている郵政事業を与党にも野党にも反対されながら、無理矢理民営化しようとしています。果たして小泉首相と竹中経済財政政策担当大臣は、本当に日本の国 益を考えて政治を行っているのかと疑問に思わざるを得ません。政府には郵政民営化によって具体的に国民にどのような利益があるのか、明確に説明する責任が あります。ただ「改革の本丸」と叫ぶだけでは全く説明になりません。

     私は小泉政権を批判していますが、それでも自民党員です。小泉首相が「抵抗勢力」と批判する自民党の議員には、しっかりと政策 を持ち、正論で勝負している人達が多数います。一時、「毒まんじゅう」を食べたなどとマスコミに揶揄されたのは権力に迎合する側の議員であり、「抵抗勢 力」という言葉がしばしば悪役のように使われていますが、実は抵抗すること、反対意見を述べることの方がよっぽど難しいのです。

     イラクの自衛隊派遣の問題にしても、党内に慎重論は存在しています。現在の政府と与党の対立は、反対意見に全く耳を貸さずに強引に閣議決定していく小泉 首相の政治姿勢が招いたものであり、この軋轢は郵政民営化問題をめぐって更に深刻化するでしょう。私は国民の皆さんに正確な情報を伝える為にホームページ を活用していきますので、国益を守れるよう皆様の一層のご支援をよろしくお願い申し上げます。