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    民主党は政権交代の原点に帰れ。

    2010年8月17日(火)

     8月6日(金)に臨時国会が終了した後、政界は夏休みに入っている。

     先日行われた参議院自民党の会長選挙では、谷川秀善・中曽根弘文両氏の得票が40対40の同数になり、くじ引きの結果、中曽根氏が選ばれたが、一枚岩の結束を誇っていた参議院自民党の終焉を表す象徴的な出来事のように思える。

     一方、与党の民主党は菅内閣が相変わらず逆走を続けている中で、来る9月14日(火)には代表選挙を迎えることになる。

     最近は党内の各グループが夏の研修会を開くなど、各種会合が目白押しである。菅首相は既に再出馬の意思を明らかにしているが、その対抗馬が誰になるのか、それが1人に絞られるのか、複数になるのかを含めて現時点では混沌としている。

     鳩山前首相が沖縄の米軍普天間基地の移転問題で指導力を発揮できず、国民の信頼を失って退陣した後、去る6月8日(火)に発足した菅内閣が7月11日(日)の参議院選挙の敗北により、有権者の支持を失うとともに、民主党内の求心力も急速に弱まってしまった。

     もともと多くの国民は、民主党が政権担当能力を充分に備えているとは思っていなかった。だから仕方なしに長い間、自民党政権を支持してきたのだが、とうとうその我慢の限界を超えてしまった為に、昨年の衆議院総選挙において自民党に見切りをつけて民主党を選んだのだと思う。従って民主党は、そうした国民の声に政権政党として応えるべき重い、大きな責任を負っているのではなかろうか。

     民主党の代表は与党のトップリーダーであると同時に、首相として行政府の最高責任者になるのだから、9月の選挙において代表になろうとする候補者は、自らの政治理念に基づく明確な国家像と基本政策を示し、国民の前で堂々と代表選を行わなければならない。そして選挙の結果、誰が選ばれても、その代表が明らかにした理念と政策の実現を目指して一致結束して民意に応えなければならない。

     先般の参議院選挙で民主党は過半数の議席数を得られなかったが、それだからといって自民党が勝ったわけではない。比例区の議席数においても、選挙区の合計得票数においても民主党は自民党を上回っている。

     今回の結果は、昨年の政権交代後、民意に応える政策の実現を目指そうとする姿勢が見えず、かつて自民党が繰り返した強権的な国会運営を同じように行うことに危機感を抱いた多くの有権者が民主党に与えた厳しい叱責であろう。

     最近の報道機関の調査による政党支持率を見ると、民主党は当然下ってきているが、かといって自民党が上昇しているわけではなく、民意は決して自民党政権の復活を望んでいないことを示している。それだけに民主党は、昨年の政権交代時の原点に立ち帰り、その時に示された民意にもう一度謙虚に耳を傾けて再出発すべきであろう。

     あの時、多くの国民が望んでいた政策の優先順位は、まず第一に速やかに景気を回復させ、雇用を拡大し、所得を増やす為の積極的な経済政策であり、次が将来の生活不安を減らす為の年金、医療、介護を中心にした社会保障制度の実現であった。その民意は現在も全く変わってはいない。

     国際競争力が弱まり、国力がどんどん弱まっている中で国民生活を守る為には、政治に停滞は許されない。民主党の心ある議員諸兄が1日も早くこのことに気付き、国民不在の党内抗争を繰り返すことなく、9月に選ばれる代表の下で強力な内閣を作り、多くの国民が望んでいる政策の速やかな実現を目指して行動されることを心から望んでいる。

    菅新政権への期待

    2010年6月10日(木)

     昨年の政権交代直後には7割の支持率を誇った鳩山内閣でしたが、年が改まる頃から下降が顕著になり、この5月になると2割台まで落ち込んでしまいました。そうした状況を見て鳩山さんは、小沢さんとともに辞任する決断をしたのですが、2割台の支持率では来る参院選を戦えないのは自明のことでした。鳩山さんと私とは長い付き合いですし、昨年の衆議院選挙前は野党の幹事長同士として頻繁に連絡を取り合った仲でもありましたので、うまく政権を運営してもらいたいと心でエールを送っておりました。

     しかし、客観的に見た場合、鳩山さんの支持率低下には必然性もあったように思います。我が国が厳しい経済状況から抜け出せていないにもかかわらず、思い切った経済政策を打ち出さなかったことも理由ですが、政治家として、とりわけ一国を担うリーダーとして、あまりにも言動がぶれ、また国民や他の連立与党との約束を守れなかったことが大きかったのではないでしょうか。政策の正しさが求められるのも当然ですが、首相にはやはり右顧左眄しないことや有言実行が期待されたのだと思います。

     鳩山さんの辞意表明を受け、菅さんが後継首相に選出され、8日に新政権を発足させました。まだまだ支持ではなく期待の域を出ないものですが、ここ数日の世論調査では支持率が6割ですので、まずまずの滑り出しのようです。しかし、鳩山さんの内閣支持率を大きく引き下げる要因でありました「政治とカネの問題」は、新たに首相側近の荒井国家戦略担当相の事務所費疑惑が浮上してきており、鳩山さんと小沢さんの辞任によってすべてを封印してしまうのではなく、政治への信頼回復の為には、やはり政治倫理審査会などの場で関係者が堂々と釈明することが重要なのではないでしょうか。

     この時期での就任ですから、菅首相にとっての最大の課題は、まずは来る参院選を戦い抜くことに他なりません。その為にも、言を左右することなく、ご自分の言葉に責任を持ってもらうことが何よりも必要だと思います。その中でも特に郵政改革の速やかな成立は、菅首相と亀井代表との間で明確に合意されています。公党間の約束、それも菅さんが首相として最初に交わした約束を守れなければ、鳩山さんの轍を踏むことになりかねません。

     改選を迎える与党議員や候補者が「支持率の高いうちに選挙を」と願う心理を理解できなくはありません。しかし、このまま16日に国会が閉会となれば、郵政改革の約束が反故にされるだけでなく、首相交代による「失われた2週間」は取り戻されないままになってしまいます。今週中に方針が決まるようですが、参議院議員の任期は7月25日までなのですから、菅首相には2週間ほど会期を延長し、是非とも有言実行を示してもらいたいと切に期待しています。

    「政治主導」を履き違えていないか。

    2010年5月25日(火)

     鳩山政権が発足して以来、とりわけ「政治主導」の確立が強く唱えられています。政治家が大局的な見地から基本方針や大枠を決めることは、もちろん必要なことです。しかし、それはいたずらに官僚の出番や役割を封じ込め、政治家が何でも決めるという意味ではないはずです。政治と行政、政治家と官僚がまさに「上下・協力」の二人三脚の関係で連携を図っていかなければ、実効性のある政策は決まりません。議員内閣制の国ではなおさらです。

     最近、各省の政務三役といわれる国会議員の皆さんは、大変忙しくされています。政務三役だけで、これまで事務次官や局長、審議官が果たしてきた役割を担おうとしているから忙殺されているのですが、それはもともと無理なことです。それどころか本来、各省で政治家が決めるべき基本政策が疎かにされ、官僚に任せておくべき事項に政治家が介入しすぎているような気がします。これでは真の「政治主導」にはなりませんし、官僚達の士気もすこぶる下がります。危機への対応が後手に回ることも懸念されます。

     今、まさに国会で国家公務員法改正案が議論されています。「官僚主導」、「官僚依存」は論外としましても、やみくもに官僚の権限を削り、役割を縮小しすぎる制度改正を行って、どれほどの意味があるのか、甚だ疑問だと言わざるを得ません。政治家が官僚の意見や提案も聞きながら基本方針を示し、それを確実に実行・執行していくには、制度改正に頼るよりも、まずは政治家の心構えと運用の改善だけで十分なはずです。

     私自身の経験を踏まえて言えば、政務三役にしても、他の国会議員にしても、もっとも重要なことは、まずは優秀な官僚達をうまく使いこなすことではないかと思います。その心構えと覚悟がないまま制度改正だけが行われましても、仏作って魂入れずになりかねません。本来、国会議員はより大きな議論、より大きな方針の議論をすべきなのですが、最近の国会の議論を聞いていましても、どうも矮小な質疑が目立ちすぎます。これでは誰が一体国の将来像や基本方針を描くのか、と不安を抱かざるを得ません。

     最近の相次ぐ新党騒ぎも、これらに共通することが多いように思います。日本をこうしたい、こうすべきだといった理念やビジョンを欠いたまま、人気取りの為の各論や枝葉末節の主張をするだけでは政党ではありません。既存の政党も然りです。私は政治主導の掛け声とは裏腹に、最近、政治の本来の機能や役割が著しく退化してきていることを強く危惧しています。

    経済にも必要な百年の計

    2010年5月12日(水)

     この大型連休中、高速道路の各サービスエリアは人でごった返し、成田空港や関西空港などは海外旅行客で溢れ返ったと報じられていました。高速料金の引き下げや円高、一部企業の業績回復が影響したと思われます。人や物が動くことは経済を活性化させるものであり、こうした傾向は歓迎されます。しかし、残念ながら我が国の経済はまだまだ回復基調にはなく、外需によって下げ止まっているにすぎません。

     鳩山政権は普天間基地の移設問題で苦悩していますが、経済政策についても十分な対応を講じているとは言えません。去る3月に最大規模の92兆円の予算を決定しましたが、必ずしもけいざ愛を押し上げる内容ではありませんでした。子ども手当てなどは生活格差や教育格差の是正、少子化対策といった点では多少の効果が期待できましょうが、もっとも必要なことは政府が大規模な需要を創造して、需給ギャップを埋めることに他なりません。

     小泉政権では「公共事業は無駄である。」、「経済効果は期待できない。」といった指摘がなされ、大幅に削減されました。現政権でも「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、同様の認識があります。確かに我が国の財政状況は著しく逼迫しており、無駄な予算は徹底的に取り除かなければなりません。その意味でも、いわゆる事業仕分けはそれなりの役割を果たしていると思います。

     しかし、政府が財政出動を絞り、ひたすら財政の縮小均衡を目指せば、日本経済はますますジリ貧になっていくことは火を見るより明らかです。使うべきところは思い切って使い、民間投資を呼び込みながら、経済のパイを大きくしていく対策こそ政府の重要な使命のはずですが、前政権でも、また現政権でもこうした発想は少数になっています。我が国には極めて高い技術力や技能があるにも関わらず、このままですと、政府の中長期的な経済戦略の欠如によって国全体の成長の芽は摘み取られ、結果として国内総生産が縮小し、国力が弱まってどんどん他国に追い越されていきます。

     これは私の政治家としての持論でもありますが、私はやはり全体の国土計画に基づいて、各ブロックに位置づけた国家的なプロジェクトを官民協力して実現させる為に、郵貯や簡保の資金を活用して戦略的・重点的な公共投資を行っていくべきだと思います。例えばシンガポールや釜山に負けない港湾や国際物流拠点、更にはそれらと全国をつなぐ高速交通網の整備は一朝一夕に成し遂げられるものではありませんし、何よりも最初に青写真を描くことが求められます。教育は百年の計だと言いますが、私は経済もまた然りだと思います。

    内閣支持率の低下に思う。

    2010年3月10日(水)

     まもなく鳩山政権の発足から半年が経とうとしていますが、最近の内閣支持率はどうも芳しくありません。発足当初は70%を超していましたが、最近では40%を下回っています。先週末にNHKが行った世論調査では、支持率が38%だったのに対し、不支持率は50%に達しました。必ずしも支持率に一喜一憂する必要はありませんが、国民の声に十分に耳を傾けなければ、この漸減傾向に歯止めをかけることは難しくなります。

     内閣支持率低下の一番の要因が、政治とカネをめぐる問題であることは言を俟ちません。どの政党が政権を担っていようが、またいつの時代であっても、国民に疑念を抱かれれば、十分な説明責任を果たさなければならないのは当然のことです。鳩山首相も小沢幹事長も説明責任を尽くしたとしていますが、昨今の世論調査を見る限り、国民が納得していないことは明らかです。

     半年前、国民の皆様は政権交代に大きな期待を寄せられました。しかし、一連の政治とカネの問題で、この期待が萎みつつあることが残念でなりません。説明責任を果たす方法はいくらでもあります。記者会見を行うのも一つですが、幸いにして衆参両院には政治倫理審査会が常設されています。国権の最高機関である国会の自浄作用として、私は疑念を持たれた人は率先してこの審査会で徹底的に説明し、理解を得る努力を重ねるべきだと思います。

     一方、内閣支持率が低迷しているもう一つの要因として、私は国民の声が与党を通じて内閣に十分に反映されていないことがあるのではないかと見ております。かつての自民党のように、与党、とりわけ族議員が強い発言権を持つことがいいとは思いません。しかし、与党の個々の議員がそれぞれの選挙区で吸収する国民の声を与党が集約し、内閣に要望・要請することは極めて重要なことです。それこそ政党の存在意義に他なりません。

     しかし、民主党は「政策決定の内閣への一元化」を謳い、政務調査会を廃止してしまいました。各省で政策会議が開かれ、また近々議員政策研究会が新設されるといいますが、私は議院内閣制においても、政党は絶えず国民の多様な要望を吸収・集約し、政治に反映させていかなければならないと思っております。内閣支持率の低下は、国民感覚とのズレから生じている点も見逃せないと思いますし、民主党には是非改善してもらいたいと願っております。